
“航続300 mile超え×デュアル充電ポート×クロスオーバーデザイン”で生まれ変わる3代目リーフ
1. 新型リーフの概要 ─ 旧型からの大胆な変革
新型リーフが2026年モデルとして大幅進化を遂げます。日産の電気自動車戦略の要となる新型リーフは、航続距離300マイル(約487km)超えを実現し、クロスオーバーデザインを採用。世界初の量産EVとして2010年に登場したリーフは、2代目まで「実用的なハッチバックEV」という立ち位置でした。しかし EV 市場が激化する 2020 年代後半、日産は クロスオーバー化・長距離航続・急速充電インフラ適合 をキーワードに全面刷新。2026MY(北米表記)として 2025年秋発売 が公式に示されています。(MotorTrend)
2. 新型リーフの公式スペック詳細
項目 | 内容 | 出典 |
---|---|---|
発売時期 | 2025年秋(北米ディーラー着荷) | (MotorTrend) |
プラットフォーム | CMF-EV(Ampr Medium) | (TopElectricSUV) |
バッテリー | 75 kWh(S+/上位)/52 kWh(S 基本)液冷リチウムイオン | (MotorTrend) |
航続距離* | 259 – 303 mile(約417–487 km)*75 kWh仕様 | (MotorTrend) |
充電ポート | J1772(L1/L2)+NACS(DC150 kW) のデュアル搭載 | (MotorTrend) |
駆動方式 | 前輪駆動のみ(現時点) | (MotorTrend) |
先進装備 | ProPILOT Assist、デュアル12.3/14.3″ディスプレイ、Google built-in | (MotorTrend) |
*グレード別:S+ 303 mile/SV+ 288 mile/Platinum+ 259 mile
新型リーフの詳細スペックについては、日産リーフ 歴代モデル比較ガイドもご参照ください。
3. 新型リーフのクロスオーバーデザイン解析
- ボディ形状は”クロスオーバー風ハッチバック”。従来より最低地上高が上がり、クーペライクなルーフラインとテール一文字LEDバーが確認できます。(TopElectricSUV)
- ドアハンドルは前後とも フラッシュ式、Cd値は0.26まで低減(公式値)。(MotorTrend)
- テスト車は 18–19 inch の空力ホイール+Hankook iONタイヤを装着。(TopElectricSUV)
4. 新型リーフの価格・発売時期の最新情報
トピック | 内容 | 信憑性 |
---|---|---|
価格 | **$30,000〜$35,000(約430〜500万円)**からと MotorTrend が示唆 | ★★★☆☆ (MotorTrend) |
AWD追加 | e-4ORCE(二モーター)仕様を 2027 年追加する社内資料流出との報 | ★★☆☆☆ |
生産拠点 | 英サンダーランド「EV36Zero」ハブでリーフ・ジューク・キャシュカイ3車種を同ライン生産 | ★★★★☆ (automotivemanufacturingsolutions.com) |
バッテリー供給 | Envision AESC 第2ギガファクトリー(英 12 GWh)から調達予定 | ★★★☆☆ (TopElectricSUV) |
5. 新型リーフの生産体制とサステナビリティ戦略
日産の EV36Zero プロジェクトは再エネ由来電力とギガファクトリーを一体化した次世代生産モデル。総投資額は 30億ポンド超、リーフを含む3車種が対象です。これにより 車両・電池とも100%再エネで生産 する体制を確立し、欧州電動化戦略(2030年乗用車100%EV化)を後押しします。(automotivemanufacturingsolutions.com)
6. 新型リーフ vs 旧型リーフ 徹底比較
2代目リーフ | 3代目リーフ | |
---|---|---|
航続距離(最大) | 212 mile/62 kWh | 303 mile/75 kWh |
充電規格 | CHAdeMO 100 kW | NACS 150 kW+J1772 |
車型 | コンパクトHB | クロスオーバーHB |
Cd値 | 0.29 | 0.26 |
先進装備 | NissanConnect 9″ | Google built-in 12.3–14.3″ |
価格(北米MSRP) | $28k〜$36k | $30k〜$35k(予想) |
新型リーフは旧型の”コスパEV”という魅力を保ちつつ、航続距離・充電環境・デザインの三大弱点を一気に解消したアップグレードを実現。旧モデルの 212 mile 範囲は競合に見劣りしていましたが、新型リーフは300 mile超えで Hyundai Ioniq 5 や VW ID.4 に肩を並べる 水準へ。(Carscoops)
充電規格はまさかのテスラ規格のNACSを搭載!

7. 新型リーフの市場インパクト分析
- 新型リーフのクロスオーバー化は販売テコ入れの必然
SUV シフトが進む主要市場(特に北米)でハッチバック形状を続けるのはリスクでした。新型リーフはブランド力を活かしつつ新規層を狙う巧妙な舵取り。 - デュアルポートは”神対応”
CHAdeMO囲い込みから脱却し、テスラ Supercharger 2万基へ一気にアクセス可能。日本仕様も NACS 採用なら国内規格論争に風穴を開ける可能性大。 - 価格戦略が成否を左右
航続・装備で競合水準に達したとはいえ、Model Y・ID.4 と真っ向勝負するには $30k台前半 キープが不可欠。サンダーランド製+円安効果が鍵。 - AWDのタイミング
当面 FWD のみは割り切りとして理解できるものの、Ioniq 5 等が AWD 主流の現状では 1 年以内の e-4ORCE 追加が望ましい。遅れると「また日産は出遅れた」と評されかねない。

8. まとめ
- 新型リーフはCMF-EV採用クロスオーバー×航続300 mile×NACS対応 という三大進化で再びクラスのフロントランナーへ。
- サステナブル生産「EV36Zero」により、車両開発だけでなく製造面でもゼロエミッションを実現。
- 価格が正式発表され次第、“手頃で長く走れるEV” の座を奪回できるかが注目ポイントです。
一言でまとめると──「新型リーフは”実用EVの代名詞”から”次世代EVのショーケース”へ進化する準備が整った」。発売までの続報を楽しみに待ちましょう。
新型リーフの最新情報については、日産EV戦略と新型リーフの役割でも詳しく解説しています。また、電気自動車選びで迷っている方は、各メーカーのEV比較記事もあわせてご覧ください。