BYDの電気自動車を買うとき、車そのものと同じくらい迷いやすいのが自宅の充電設備です。工事の依頼先や家の電気容量を、納車準備と並行して決める必要があります。さらに、3kWと6kWのどちらにするかも選びます。
BYDとコジマのEV充電サービスは、家庭用設備の施工を一括で受け付ける仕組みです。対象はBYD正規ディーラーで車両を購入する人で、2026年9月下旬から始まる予定です。申込窓口はBYD側、現地調査から引き渡しまでの担当はコジマです。Car Watchの報道では、BYD Auto Japanが扱うBEVとPHEVを含む乗用車全モデルが対象です。
便利なのは「販売店へ相談したあと、自分で工事会社を探し直す」という分断を減らせる点です。ただし、発表時点では機器や標準工事の具体的な範囲、個別見積もりの条件、全国一律の対応可否までは公表されていません。ワンストップという言葉だけで決めず、現地調査で何を確認し、見積書のどこを比べるかまで準備しておくことが大切です。
最初に結論
- BYDとコジマの窓口を選びやすい人:車両の商談と充電工事を同じ時期に進め、連絡先を増やしたくない人。
- 独自手配も比較したい人:すでに信頼できる電気工事店がある人、分電盤や太陽光発電を含む工事全体を見直したい人。
- 契約前に慎重な確認が必要な人:賃貸住宅、分譲マンション、機械式駐車場、道路をまたぐ配線、共用電源の利用を想定している人。
この記事では、BYDとコジマのEV充電サービスを5段階に分けます。申込から引き渡しまでの流れを追いましょう。そのうえで、現地調査前の準備、3kW・6kW・V2Hの選び方を整理します。独自手配との違いや、担当者に聞く10項目も確認できます。
BYDとコジマのEV充電サービスで何が変わるか
車両購入時に家庭用EV充電設備の施工を相談します。
現地調査、設備と工事の手配、施工、引き渡しを担当します。
地域ごとの受付日や工期は、申込時に個別確認が必要です。
ワンストップは窓口をつなぐ仕組みです。機器、追加工事、保証の範囲は書面見積もりで確認します。
購入前に支払い計画を確認
金利、月々の支払い、手元資金の残し方を比べてから、見積もりや商談へ進めます。
車両購入と設備工事の入口がつながる
公式発表で確認できる役割

コジマの2026年8月7日付発表資料によると、利用者はBYD正規ディーラーで車両購入時に家庭用充電設備の施工を申し込みます。依頼を受けたコジマが現地調査を行い、設備と工事の手配、施工、引き渡しまで進める仕組みです。工事開始は2026年9月下旬の予定とされています。
従来も、販売店から施工会社を案内してもらう方法はありました。利用者が地域の電気工事店へ直接依頼する方法もあります。今回、家電量販店のコジマが施工窓口として明示されました。BYD正規ディーラーからつながる形です。申込経路が見えやすくなり、車両と住宅側の準備を同じ工程表に載せやすくなります。
筆者は、BYDが車種を増やす段階で「車は選べても自宅充電の相談先が分からない」という入口の迷いを減らす狙いがあると見ます。※推測です。コジマ側にとっても、EV用コンセントだけでなく、将来の太陽光発電、蓄電池、V2Hへ相談領域を広げられる接点になります。公式資料は将来の提案可能性に触れていますが、これらが今回の基本サービスに含まれると断定はできません。
任せられる範囲と、まだ確認が必要な範囲
見積もりで確定させる条件
発表資料から確認できる担当範囲は、現地調査、施工手配、工事、引き渡しです。一方、次の内容は各家庭の見積もりで確かめる必要があります。
- 充電器本体やコンセントの候補と在庫
- 分電盤から駐車位置までの標準配線距離
- 壁貫通、露出配管、地中配管、ポール設置の追加条件
- 主幹ブレーカーや契約容量の変更が必要か
- 申込地域での調査日、工事日、納車日との順序
- 集合住宅、借家、月極駐車場で対応できるか
- 施工保証、機器保証、不具合時の問い合わせ先
つまり、ワンストップは「現場条件に関係なく同じ内容で完成する定額商品」ではありません。窓口を一本化できることと、工事内容を確認しなくてよいことは別です。見積書には、機器、配線、保護装置、作業、追加工事、申請、保証の内訳を分けてもらうと比較しやすくなります。
申込から引き渡しまでの5ステップ
- 1販売店で申し込む
購入車、住宅、駐車位置、納車見込みを共有します。
- 2施工依頼をつなぐ
BYD側からコジマ側へ依頼し、連絡方法と調査候補日を決めます。
- 3現地調査
分電盤、契約容量、配線経路、駐車動線を確認します。
- 4見積もりと施工
機器、追加工事、保証、日程に合意してから施工します。
- 5動作確認と引き渡し
操作、異常時対応、保証書、問い合わせ先まで確認します。
車両なしで確認できる範囲と、納車後に実車で確認する範囲を分けておきます。
ステップ1〜2:販売店で相談し、施工依頼をつなぐ
最初の段階は、BYD正規ディーラーで対象車を商談し、自宅充電を希望すると伝えることです。車種、納車見込み、住宅の種類、駐車位置、現在の充電設備の有無を共有します。すでにEV用コンセントがある場合も、出力、回路、接地、車両側の受入条件が合うかを施工担当に確認してもらいます。
次に、BYD側からコジマ側へ施工依頼がつながります。このとき、個人情報の受け渡し範囲、連絡方法、現地調査の候補日を確認しておくと、その後の行き違いを減らせます。賃貸や集合住宅なら、管理会社や管理組合の承諾が必要になる可能性を最初から伝えます。
ステップ3:現地調査で電気経路を確かめる
現地調査では、分電盤、主幹容量、空き回路、接地、メーター周辺、駐車位置までの配線経路、壁や地面の構造などを確認します。ケーブルが人の通路を横切らないか、車をどちら向きに止めても充電口へ届くか、雨水がたまりやすい場所ではないかも重要です。
調査前に、分電盤と電気メーター、駐車場全景、駐車車両と建物の位置関係を写真に残しておくと説明が早くなります。ただし、写真だけで工事可否を自己判断したり、無資格で配線作業をしたりしてはいけません。200V回路や充電設備の設置は、施工担当が住宅条件と関連法令・規程を確認して進める領域です。
ステップ4〜5:見積もり合意、施工、動作確認、引き渡し
現地調査の結果をもとに、機器、工事範囲、日程、追加条件を確定します。納車より先に工事を終えたい場合は、車両なしで確認できる範囲と、納車後に車両を接続して行う確認を分けておきます。
引き渡し時には、ブレーカー位置と通常の接続・停止手順を確認します。異常表示、緊急時の連絡先、保証書、取扱説明書も欠かせません。ケーブルを路面へ放置しない保管方法や、雨天時の取り扱いも家族で共有しておくと安心です。
筆者は、「現地調査日→見積もり合意日→工事日→納車日」の順で逆算するほうがよいと考えます。※推測です。EVを迎えた初日から自宅充電を使いやすくなるためです。※推測です。サービス開始直後は調査や機器手配が集中する可能性もあります。※推測です。納期の保証ではなく、余裕を持たせるための実務上の考え方です。
現地調査前に確認する住宅と駐車場の条件
持ち家、賃貸、共用部を区別し、誰の許可が必要か確かめます。
メーター、空き回路、大きな電気設備を一覧にします。
直線距離だけでなく、貫通や埋設、歩行動線を伝えます。
充電口、複数台、6kW化やV2Hの可能性も共有します。
集合住宅では、設備を置けるかに加えて、電気の計測・負担・保守を誰が担うかが重要です。
戸建ては「距離」より経路を見る

戸建てでは、分電盤から駐車位置までの直線距離だけでは工事量を判断できません。天井裏や床下を通せるのか、外壁を沿わせるのか、門や通路を越えるのか、土やコンクリートを掘るのかで作業が変わります。駐車位置の近くに壁があっても、その壁の裏側から電源を取り出せるとは限りません。
エアコン、IH調理器、給湯器、太陽光発電、家庭用蓄電池など、同時に電力を使う設備も一覧にしておきます。契約容量や主幹ブレーカーに余裕があるかは、単純にアンペア数だけを見ず、時間帯ごとの使い方とあわせて施工担当へ相談します。
駐車の向きも見落としやすい点です。車種によって充電口の場所が異なり、将来別のEVへ乗り換える可能性もあります。設備を車体ぎりぎりの位置へ固定する必要はありません。ケーブル長、歩行動線、ドアの開閉、複数台駐車を含めて位置を決めると使いやすくなります。
集合住宅・賃貸は許可と電源区分を先にする
分譲マンションでは、駐車区画が専用使用部分でも、壁や床は共用部分の場合があります。配線経路や分電設備も同様です。管理規約、管理組合の決議、消防や保険上の確認が関わります。費用負担のルールもあるため、戸建てと同じペースでは進まないことがあります。
賃貸住宅では、貸主や管理会社の書面承諾、退去時の原状回復、設備の所有者を確認します。月極駐車場が住宅と離れている場合、家庭の分電盤からケーブルを延ばす前提にはできません。駐車場管理者が設置できる設備や公共充電を含めて考えます。
集合住宅で特に大切なのは、誰の電気を使い、誰が使用量を計測し、誰が保守するかです。充電器を物理的に置けても、共用電源から各利用者へ公平に課金できなければ運用が止まります。BYDとコジマの新サービスが個々の集合住宅でどこまで対応できるかは、発表資料だけでは確定できないため、申込前に個別確認してください。
現地調査前チェックリスト
- 住宅は持ち家か賃貸か、戸建てか集合住宅か
- 駐車区画の所有・使用権と、工事承諾を出す人は誰か
- 分電盤と電気メーターはどこにあるか
- 分電盤に空き回路があるか。ただし最終判断は施工担当へ任せる
- 駐車位置までに扉、通路、塀、植栽、側溝、コンクリート面があるか
- 車の充電口から設備まで、ケーブルが無理なく届くか
- ケーブルが歩行者、自転車、車いす、ベビーカーの動線を横切らないか
- 太陽光、蓄電池、給湯器、IH、エアコンなど大きな電気設備があるか
- 納車予定日と、工事希望日までにどの程度の余裕があるか
- 将来、2台目のEV、6kW化、V2Hを考える可能性があるか
3kW・6kW普通充電とV2Hはどう選ぶか
充電時間は気温、電池温度、車両制御、充電機器などで変わります。
3kWは夜間の滞在時間を生かしやすい
普通充電の3kWは、車を夜から朝まで長く止められ、1日の走行量が大きくない家庭と相性がよい選択です。設備と住宅条件によって工事内容は異なりますが、6kWより小さい電力で時間をかけて戻す考え方になります。
判断するときは「毎晩0%から100%まで満充電にする時間」だけを見ないことがポイントです。実際には、その日に使った分を翌朝までに戻せるかが中心です。たとえば送迎、買い物、通勤で使った電力量を、駐車している時間内に補えるなら、3kWでも生活に合う場合があります。
一方、帰宅が遅く出発が早い、1日の走行距離が長い、複数台で設備を共有するなら、充電の回復速度が不足する可能性があります。寒暖差、車両側の充電制御、充電損失によって実時間は変わるため、単純な「電池容量÷3」で確定時間とは考えません。
6kWは短い駐車時間と大きい電池に余裕を作る
6kW普通充電は、理論上は3kWのおよそ2倍の電力を車両へ渡せます。ただし、車両が6kWを受け入れられること、住宅側の回路や契約容量が対応できること、機器と工事が適切であることが前提です。
BYDの充電案内では、RACCO 300Plus/300Premiumの35.84kWh電池について、0%から100%までの理論値は6kWで約6時間、3kWで約12時間とされています。気温、電池温度、充電機器などで変動する計算例であり、毎回同じ時間を保証する数値ではありません。それでも、深夜だけで多めに回復させたい家庭には、6kWの時間的余裕が分かりやすい利点です。
筆者は、設備を長く使う前提なら、現在の走行量だけでなく「次のEVの電池が大きくなる可能性」も現地調査で相談する価値があると見ます。※推測です。ただし、将来性だけを理由に過大な工事を選ぶ必要はありません。分電盤改修や契約変更を含む全体条件を比べて決めるべきです。
V2Hは充電器ではなく家庭との双方向システム
V2HはVehicle to Homeの略で、対応するEVから家庭へ電力を供給し、家庭側から車へ充電する双方向の仕組みです。一般的な普通充電用コンセントとは、機器、工事、制御、車両対応の確認項目が異なります。
停電への備え、太陽光発電の活用、電力の時間帯制御まで考えたい家庭には検討余地があります。一方、V2H機器を設置すれば全車で同じように使えるとは限りません。車両の給電対応、接続方式、出力、停電時の運転方法、既存の太陽光や蓄電池との連携を、機器メーカーと施工担当の資料で確かめます。
V2Hの制度や支援事業は年度や申請時期で変わります。申請前の着工可否など条件が付く場合があるため、対象可否は一般社団法人次世代自動車振興センターなど一次情報の最新ページで確認してください。この記事では個別家庭の適用可否を断定しません。
家庭の電力活用まで広げて考える場合は、V2Hと外部給電の基礎を整理した記事もあわせて確認できます。
ワンストップと独自手配はどちらが向くか
賃貸・集合住宅・月極駐車場は、施工会社選びより先に管理者との合意を進めます。
連絡の少なさを重視するならワンストップ

BYDとコジマの経路は、車両の商談時に工事相談を始められる点が強みです。納車時期と工事時期を関係者へ伝えやすく、初めてEVを買う人でも入口を見失いにくくなります。設備の不具合が車両側か住宅側か分からないときも、最初に確認する窓口が明確なら動き出しやすいでしょう。
ただし、窓口が一つでも、契約当事者、施工会社、機器保証の提供者まで同一とは限りません。見積書と契約書で、申込先、施工責任、支払先、保証連絡先を確認します。「コジマへ相談すればすべて無条件で保証される」という意味には取りません。
既存設備との統合を重視するなら独自手配も比較
すでに住宅を施工した電気工事店と関係がある、太陽光や蓄電池の保守会社がある、家全体の電気容量を見直す予定がある人は、独自手配の見積もりも比較候補になります。建物の図面や既設配線を把握している事業者なら、調査が進めやすい場合があります。
比較するときは総額だけではなく、機器型番、出力、ケーブル長、配線経路、追加工事の単価、保証、工期をそろえます。片方は壁付けコンセント、もう片方はケーブル付き充電器というように仕様が違えば、金額だけを横に並べても判断できません。
読者タイプ別の判断表
| 読者の状況 | 先に相談したい経路 | 理由 | 最後に確認すること |
|---|---|---|---|
| 初めてEVを買い、施工先に心当たりがない | BYD正規ディーラー経由 | 車両商談から現地調査へつなげやすい | 対応地域、機器、追加工事、保証 |
| 納車までの連絡先を増やしたくない | BYD・コジマのワンストップ | 日程共有の入口をまとめやすい | 納車前にどこまで動作確認するか |
| 住宅の施工店と長い付き合いがある | 既存の電気工事店も比較 | 建物や既設回路を把握している可能性 | EV充電設備の施工経験、車両適合 |
| 太陽光・蓄電池・V2Hを同時に考える | 複数社でシステム比較 | 機器間の連携条件が増える | 将来提案と今回の基本工事を分ける |
| 賃貸・分譲マンション・月極駐車場 | 管理者への相談を最優先 | 工事以前に権限と運用の合意が必要 | 共用部、電気代計測、原状回復 |
筆者なら、戸建てで標準的な普通充電を急いで整えたい場合は、まずBYD正規ディーラーからコジマへ調査を依頼し、その見積もりを基準にします。太陽光やV2Hを含む大きな改修になる場合は、既存設備の保守会社にも同じ条件で相談します。※推測です。これは一律の優劣ではなく、連絡の簡単さを取るか、住宅全体の設計自由度を取るかの違いです。
販売店と施工担当に聞きたい10項目
質問への答えが曖昧なら、契約前に担当者間で確認してもらいます。
販売店へ先に聞く5項目
- 購入予定の車両は3kW・6kW普通充電のどこまで受け入れられるか。
- 充電口の位置と、推奨されるケーブルの取り回しはどうか。
- 納車予定日までに工事が終わらない場合、公共充電をどう案内するか。
- 車両を使った最終動作確認は、販売店と施工担当のどちらが行うか。
- 車両側と設備側のどちらに原因があるか分からない不具合は、最初にどこへ連絡するか。
現地調査・施工担当へ聞く5項目
- 見積もりに含まれる機器、配線距離、保護装置、壁貫通、復旧作業は何か。
- 契約容量や分電盤の変更は必要か。必要なら理由と代替案は何か。
- 雨、直射日光、車両との接触、盗難、ケーブルのつまずきへどう配慮するか。
- 将来6kWやV2Hへ変更するとき、今回の配管・配線を再利用できるか。
- 工事保証と機器保証の期間、対象外条件、故障時の連絡先はどこか。
この10項目は、答えを暗記するためではなく、車両側と住宅側の境界を明らかにするための質問です。回答は口頭だけで終わらせず、見積書、仕様書、メールなど後から確認できる形で残しておくと安心です。
30秒で分かる準備度診断
- 自宅または管理者の許可を得られる駐車場所がある
- 分電盤から駐車場所までの経路を説明できる
- 1日の走行距離と夜間の駐車時間を把握している
- 3kW、6kW、V2Hを同じものだと思っていない
- 工事日を納車日より前に置く余裕がある
- 追加工事を含む書面見積もりを確認するつもりがある
4つ以上当てはまるなら、現地調査で具体案を詰めやすい状態です。2〜3つなら、住宅管理者への確認と走行パターンの整理から始めましょう。1つ以下でもEVを諦める必要はありませんが、自宅充電だけを前提にせず、職場や生活圏の公共充電も含めて運用を組み立てるほうが現実的です。
BYD RACCO 300 Plusを例に4方式で比べる
説明用の元利均等試算です。実際の提案・審査・適用金利・借入可能額は申込者と金融機関によって異なり、最低金利を保証しません。残価設定は最終回に残価を支払って所有する前提です。
以下の4方式は、同じ車種・グレード・価格・頭金条件で比べます。クラウドローン想定との差は、残価設定ローン175,546円、ディーラーローン148,526円、銀行ローン70,933円です。いずれもクラウドローン想定のほうが安い試算です。
ここからは、充電工事とは別に、車両購入の資金計画を確認します。施工サービスの本題を理解したあとで、車両側の支払い条件も同じ前提にそろえて比べるための補足です。設備本体と工事の金額は今回の発表で公表されていないため、以下の試算には含めません。

まずRACCOの公式主要諸元を確認する
試算車はBYD RACCO 300 Plusです。固有の車種を例にする以上、支払い額だけを切り出さず、2026年8月9日時点でBYD公式の製品・広報ページから確認できる実用上の主要諸元を先に整理します。車両重量、最小回転半径、モーター形式、減速比など、参照した公式公開ページで数値を確認できなかった項目は「公式公開ページで未確認」とし、推測値で埋めません。
車両そのものを主目的に検討している場合は、RACCO 200・300 Plus・300 Premiumの違いを整理した記事で、装備差と選び方を先に確認できます。
| 項目 | BYD RACCO 300 Plusの公式確認値 |
|---|---|
| 車両本体 | 2,398,000円(税込) |
| 全長×全幅×全高 | 3,395×1,475×1,800mm |
| ホイールベース | 2,520mm |
| 室内長×室内幅×室内高 | 2,193×1,351×1,404mm |
| 車両重量 | 参照した公式公開ページで未確認 |
| 乗車定員 | 4人 |
| 駆動方式 | 前輪駆動(FWD) |
| モーター最高出力 | 47kW(64PS) |
| モーター最大トルク | 160N・m |
| 変速・減速機 | 参照した公式公開ページで減速比未確認。EVのため多段ATの変速段数はなし |
| 駆動用電池 | リン酸鉄リチウムイオンのブレードバッテリー、35.84kWh |
| 一充電走行距離 | 320km(WLTCモード、国土交通省審査値) |
| 普通充電 | 6kW対応。0〜100%の理論値は約6時間、3kWなら約12時間 |
| 急速充電 | CHAdeMO、受電最高出力は約50kW |
| サスペンション | 前:マクファーソンストラット式、後:トーションビーム式 |
| ブレーキ | 4輪ディスクブレーキ |
| タイヤ | 165/65R15、アルミホイール |
| 荷室容量 | 後席使用時280L、後席格納時1,372L |
| 主な標準装備 | 両側電動スライドドア、10.1インチ画面、6スピーカー、前席シートヒーター、TPMS、安全運転支援機能 |
寸法・室内・荷室の組み合わせ
ボディ寸法と室内寸法は、軽自動車枠の外寸を使いながら、高さと2,520mmのホイールベースで居住空間を確保する設計を示します。全高1,800mmのスーパートール形状は乗降や荷物に有利ですが、横風やカーブで車体上部の動きが出やすい形でもあります。そこで低い位置の電池、高剛性ボディ、専用サスペンションがどう動きを抑えるかを試乗で確かめる必要があります。
出力・トルク・駆動・足回りの組み合わせ
出力47kWは軽自動車の上限に沿う一方、最大トルク160N・mは発進直後から使いやすいEVの特性と組み合わさります。数値だけなら力強く見えますが、実際の加速感はトルクの出し方、車両重量、前輪の接地、減速機の設定、走行モード、タイヤで変わります。車両重量と減速比を公式公開ページで確認できていないため、0〜100km/hや登坂性能をこちらで補完して断定はしません。
走りの見立てとしては、街中の発進と中低速の合流では、多段変速の待ち時間がなく、160N・mを滑らかに制御できれば扱いやすいはずです。※推測です。一方、165幅のタイヤとFWDの組み合わせでは、濡れた急坂でアクセルを急に開けたときの前輪の反応、強い回生からブレーキへ移る感触、背の高い車体の揺れ収まりを試乗で確認したいところです。※推測です。64PSという一つの数字だけで「速い」「遅い」と決めず、乗員数、荷物、坂道、高速道路、タイヤ空気圧まで含めて評価します。
電池・航続距離・充電の組み合わせ
35.84kWhの電池、320kmのWLTC航続距離、6kW普通充電は、日常だけでなく週末の移動も想定しやすい組み合わせです。ただし実走距離は速度、気温、暖冷房、勾配、積載、電池残量で変わります。自宅で約6時間の理論値を生かすには、住宅側にも6kW対応回路と適合設備が必要です。ここが、今回のBYD・コジマの施工相談と車両選びが直接つながる部分です。
3グレードの違いと価格差の意味
| グレード | 車両本体 | 200との差 | 電池・航続距離 | 充電 | 装備差の要点 | 向く人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| RACCO 200 | 2,145,000円 | 基準 | 22.40kWh・210km | 普通3kW、急速約37kW | 布シート、15インチスチールホイール、2スピーカー。両側電動スライドドアや安全運転支援は備える | 近距離中心で、毎晩ゆっくり充電できる人 |
| RACCO 300 Plus | 2,398,000円 | 253,000円高 | 35.84kWh・320km | 普通6kW、急速約50kW | 15インチアルミ、6スピーカー、前席ヒーター、TPMS、前席UV・IRカット、NFC/Bluetoothキーなどを追加 | 航続余裕と日常装備の均衡を取りたい人 |
| RACCO 300 Premium | 2,497,000円 | 352,000円高 | 35.84kWh・320km | 普通6kW、急速約50kW | 合皮シート、運転席6Way電動調整、アラウンドビュー、後席中央アームレスト、保温カップホルダー、ハンズフリースライドドアなどを追加 | 駐車支援と快適装備を優先する人 |
200から300 Plusへの差
200から300 Plusへの253,000円差は、主に電池容量と航続距離、6kW普通充電、急速充電の受入余裕に加え、日常装備の充実へ払う差です。毎日の移動が短く、夜間の駐車時間が長いなら200の合理性があります。遠出がある、冬や高速道路で残量の余裕を持ちたい、6kW充電を生かしたいなら300 Plusの差額に意味が出ます。
300 Plusから300 Premiumへの差
300 Plusから300 Premiumへの差は99,000円です。電池、航続距離、モーター、タイヤ寸法は共通で、主な価値は合皮シート、電動シート、アラウンドビューモニター、ハンズフリーのスライドドアなどです。走行距離の延長ではなく、毎日の乗降、駐車、室内の快適さへ払う差と考えると分かりやすくなります。
同じ前提で4方式を比較する
試算前提は、RACCO 300 Plusの車両本体2,398,000円、頭金398,000円、借入元本2,000,000円、ボーナス払いなし、60回です。登録諸費用、オプション、充電設備、保証料、事務手数料、繰上返済手数料は含めません。実際の見積もりでは別途確認してください。
残価設定は、BYDがRACCO向けに案内する5年・残価50%を使い、最終回に1,199,000円を支払って所有する前提です。年2.9%はBYDの現行eローン案内を参照した説明用仮定で、RACCOの適用金利を保証するものではありません。ディーラーローン3.95%も説明用仮定です。銀行ローン2.50%は、武蔵野銀行のマイカーローン公表範囲内に置いた説明用仮定、クラウドローン経由1.145%は同じ銀行の公表下限が比較候補として適用された場合の仮定です。いずれも2026年8月9日時点の確認に基づき、審査や条件で変わります。
| 方式 | 年利 | 返済期間 | クラウドローン想定との金利差 | 月々返済 | 最終回支払・残価 | 総利息 | 総支払額 | クラウドローン想定との差 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 残価設定ローン(最終回に買い取り) | 2.900%(仮定) | 60回 | +1.755ポイント | 17,255円 | 1,199,000円 | 234,296円 | 2,234,296円 | +175,546円 |
| ディーラーローン | 3.950%(仮定) | 60回 | +2.805ポイント | 36,788円 | 0円 | 207,276円 | 2,207,276円 | +148,526円 |
| 銀行ローン | 2.500%(仮定) | 60回 | +1.355ポイント | 35,495円 | 0円 | 129,683円 | 2,129,683円 | +70,933円 |
| クラウドローン経由(比較候補の銀行最低金利が適用された想定) | 1.145%(仮定) | 60回 | 基準 | 34,312円 | 0円 | 58,750円 | 2,058,750円 | 基準 |
この試算では、クラウドローン経由の想定は、残価設定ローンより175,546円、ディーラーローンより148,526円、通常の銀行ローンより70,933円少ない総支払額です。標準ローン3方式の差は同じ元本・同じ60回で主に金利差から生じます。残価設定は月々が小さい代わりに最終回の1,199,000円が残るため、月額だけでは比較できません。表の総支払額は頭金を除く借入部分だけでそろえており、手数料等を含まない試算です。
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ローンは金利だけで決めず、保証料、事務手数料、繰上返済、所有権、残価設定の返却条件まで比較します。充電設備の見積もりも同時期に出るなら、車両本体と工事を混ぜた曖昧な総額にせず、それぞれの契約と支払時期を分けて把握してください。
BYDの家庭用充電設置でよくある質問
受付日と地域ごとの工事日はBYD正規ディーラーへ確認します。
BEV・PHEVを含みますが、購入車の対象可否は申込時に再確認します。
管理規約、共用部、電源、課金、保守の合意が先です。
機器型番、出力、経路、追加工事、工期、故障窓口を並べます。
発表資料にない条件は、ワンストップという言葉から補完せず、見積もり時に確認します。
サービスはいつ始まりますか
BYDとコジマのEV充電サービスは、2026年9月下旬の施工開始予定です。現地調査の受付開始日、地域ごとの初回工事日、納期は個別にBYD正規ディーラーへ確認してください。
BYDのどの車が対象ですか
Car Watchは、BYD Auto Japanが扱うBEVとPHEVを含む乗用車全モデルが対象と報じています。購入予定車が具体的に対象となるか、申込時に販売店で再確認するのが確実です。
コジマ店頭へ直接行けば申し込めますか
今回公表された流れは、BYD正規ディーラーで車両購入時に申し込み、BYD側からコジマへ依頼する形です。コジマ店舗での直接受付や、すでに車を所有している人の単独工事受付は、発表資料だけでは確認できません。
3kWと6kWはどちらが正解ですか
一律の正解はありません。1日の走行量、夜間に止める時間、車両の受入性能、住宅の電気容量、将来の乗り換えで決まります。短距離中心で長く駐車できるなら3kW、短時間で多めに戻したいなら6kWを検討し、工事条件を含めて比べます。
100Vコンセントから充電できますか
家庭用の一般コンセントを自己判断で延長して使うのではなく、車両と設備の公式対応、専用回路、接地などを販売店と施工担当へ確認してください。パナソニックの戸建て向け設置案内でも、充電時間の観点から200V設備が案内されています。
工事前に車が必要ですか
現地調査や設備工事は車両がなくても進められる場合がありますが、充電口との位置関係や最終的な接続確認は実車情報が必要です。工事完了の条件を販売店と施工担当でそろえてください。
太陽光発電や蓄電池も一緒に頼めますか
コジマの発表資料は、今後、太陽光発電、蓄電池、V2Hなどを含む総合的な提案を行う方針に触れています。ただし、それらが2026年9月下旬開始の基本工事に自動で含まれるとは書かれていません。希望する場合は個別提案として確認します。
マンションでも利用できますか
個別対応の可否は発表資料だけでは分かりません。管理規約、共用部工事、電源、課金、保守の合意が必要になる可能性があります。まず管理会社・管理組合に相談し、その条件を持って販売店へ問い合わせてください。
工事が納車に間に合わない場合はどうしますか
生活圏の公共充電器、販売店の案内、勤務先の充電可否を事前に確認します。公共充電だけで長期運用できるかは、距離、滞在時間、混雑、料金で変わります。納車後に慌てないよう、現地調査時点で代替案を作っておくと安心です。
最後に何を比べればよいですか
「工事の総額」だけでなく、機器型番、充電出力、配線経路、追加工事、工期、保証、故障窓口を同じ表に並べます。さらに、毎日の走行量を翌朝までに戻せるか、家族が安全にケーブルを扱えるかまで含めて判断してください。
BYDとコジマの新サービスは、充電工事の入口を分かりやすくする動きです。利用者にとっての本当の利点は、相談先が増えたことではなく、車両選びと住宅側の準備を一つの予定表で進めやすくなることにあります。発表段階で未公表の条件は見積もり時に確認し、自宅の使い方に合う出力と施工内容を選びましょう。
次に読むなら
情報源
- コジマ「BYD AUTO JAPANとのEV充電設備施工サービス開始」発表資料(2026年8月7日)
- Car Watch「BYDとコジマ、家庭用EV充電設備施工のワンストップサービス」(2026年8月7日)
- BYD Auto Japan「BYDの充電性能」
- BYD RACCO公式スペシャルサイト
- BYD RACCO Press Information(2026年7月28日時点)
- BYD「新型軽EV BYD RACCOの国内販売を開始」(2026年7月28日)
- パナソニック「EV・PHEV充電設備 戸建住宅への設置ガイド」
- 次世代自動車振興センター「V2H充放電設備」
- BYD Auto Japan「ファイナンスサービス」
- BYD Auto Japan「eローン」
- 武蔵野銀行「むさしのマイカーローン」
- CrowdLoan「サービスについて」
※記事内の制度、サービス内容、車両仕様、金利は2026年8月9日時点で確認した情報です。工事条件、機器、受付地域、車両仕様、金融条件は変更される場合があります。契約前に各事業者の最新資料と個別見積もりを確認してください。
