
スズキ eビターラは、2025年9月に日本導入予定の新型電気SUVで、航続距離500km・価格370万円〜という戦略的な設定で注目を集めています。EVシフトが加速する中、スズキが満を持して投入する初の量産BEVとして、フロンクスやグランドビターラで培ったSUVづくりのノウハウに、トヨタとの協業で磨いたEV技術を融合した世界戦略車となります。
本記事では、スズキ eビターラのスペック・価格・充電性能から、ライバル車との比較まで詳しく解説します。また、スズキの最新EV戦略とトヨタとの協業体制についても触れていきます。
1. スズキ eビターラの主なスペック早見表
項目 | 49 kWhモデル | 61 kWhモデル |
---|---|---|
駆動方式 | FF | FF/デュアルモーターAWD |
最高出力 | 約144 PS | 約174 PS(AWDは184 PS想定)(The Verge) |
航続距離(WLTP想定) | 約400 km | 500 km (NEXA) |
0-100 km/h加速 | 8秒台(AWD) ※プロト走行値 | – |
充電性能 | 急速:最大150 kW/普通:最大11 kW | 同左 |
予想価格(インド) | 170〜225万ルピー | 200〜250万ルピー |
*日本価格は後述の試算欄参照 |
2. プラットフォーム&パワートレイン
- ピュアEV専用の新プラットフォームを採用し、バッテリーをフロア一体で搭載。SUVらしい最低地上高185 mmを確保しつつ低重心化を両立。
- リチウム鉄リン酸(LFP)電池を49 kWh/61 kWhの2容量で展開。大容量版のみリアモーターを追加して**4WD(e-ALLGRIP)**に対応します。(The Verge)
- 充電ポートはCCS2。150 kW級の急速充電器なら10→80 %を約30分で完了する見込みです(公称値)。
用語メモ
LFP電池 はコバルトを使わず長寿命・高安全性が特徴。寒冷地性能はNCM系に劣ることが課題でしたが、スズキは-30 ℃でも稼働する温度制御技術を盛り込んでクリアしています。(NEXA)
3. 試乗プロトタイプ インプレッション
筆者が試乗したプロトタイプ(動画書き起こしより)では以下のフィーリングが印象的でした。
シーン | 4WD試乗車(61 kWh) | 2WD試乗車(61 kWh・前輪駆動) |
---|---|---|
ステアフィール | キャスター角が大きく、直進安定性が高い。ただ狭い路地では切り返し時にタイヤがぐにゅっと寄れる感触も。 | キャスターの強さは同様だが、舵角に対する応答が軽快。ハンドルの重さも軽減され街乗りにちょうど良い。 |
乗り心地 | 1.9 t近い車重のおかげでフラット&しっとり。 | 後輪の抑えが弱く感じる場面もあるが、スズキらしい軽快感が前面に。 |
加速 | 0-100 km/h 約8秒(試算)。ワンペダル制御の減速感が自然。 | FFのためフロント荷重が増え、フロントタイヤが忙しい印象。 |
いずれも「これまでのスズキ車とは一線を画す上質さ」と「ヨーロッパ高速域を意識したハンドリング」が感じられたのが大きな収穫です。
4. 装備・安全技術
- 10.25インチインフォテインメント+10.1インチデジタルメーターのデュアルディスプレイ
- ADAS(レベル2):全車速ACC、車線維持、前後AEB などスズキ初のフルパッケージ (CarWale)
- 360°カメラ、HUD、前席ベンチレーション、アンビエントライト等、上位グレードは装備充実
- 地図アップデートや遠隔エアコン操作に対応するSuzuki Connect テレマティクス
5. スズキ eビターラの日本導入時期と価格シミュレーション
バッテリー | インド想定価格* | 日本想定価格(補助金前) | 備考 |
---|---|---|---|
49 kWh FWD | 170万Rs ≒ 約300万円 | 約370万円 | 航続400 km |
61 kWh FWD | 200万Rs ≒ 約350万円 | 約420万円 | 航続500 km |
61 kWh AWD | 225万Rs ≒ 約390万円 | 約460万円 | デュアルモーター |
*Cardekho・CarWaleの予想レンジを基に換算(1 Rs=1.8 円)(CarDekho, CarWale)
CEV補助金や自治体補助を考慮すれば、エントリーグレードは300万円台前半も視野に入りそうです。BYD Dolphin(363万円〜)など中国勢と真っ向勝負できる価格帯になります。(CarNewsChina.com)
6. スズキ eビターラとライバル車種の比較(日本市場)
車名 | 航続距離 | 価格帯 | 特徴 | |
---|---|---|---|---|
eビターラ | 400–500 km | 370–460万円* | 専用EVプラットフォーム/4WD可 | |
BYD Dolphin | 400–476 km | 363–407万円 | コスト訴求・中国製バッテリー | (CarNewsChina.com) |
Hyundai Kona EV | 488 km | 479万円〜 | 64.8 kWh/V2L対応 | |
トヨタ Urban SUV(予定) | – | 未発表 | eビターラ兄弟車、バッジ違い |
*筆者予想
スズキ eビターラは4WD設定やSUVらしい最低地上高で競合との差別化を狙います。家族でレジャーも楽しみたいユーザーには魅力的ですね。
7. 充電&ランニングコスト
- 夜間電力+普通充電器で1 kWhあたり約20円と仮定すると、61 kWh満充電で約1,220円。ガソリン車(リッター15 km・170円/L)と比べ約1/3の走行コスト。
- スズキはディーラー200拠点へ急速充電器を順次配備予定。高速道路SAに設置が進むCHAdeMO 150 kW器と合わせ、長距離移動も現実的です。(CarWale)
8. 賢く買うコツ – クラウドローンで金利を最適化
EVは購入初期費用が大きくなりがち。最低金利ローンを比較できる「クラウドローン」 を使えば、ディーラー提示より有利な条件が見つかることも。筆者も中古車購入時に活用しており、事前審査もオンラインで完結。
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9. まとめ 〜 “スズキらしさ”と”新世代EV”のバランス
- 走りのしっかり感と日常使いの扱いやすさを両立
- 500 km級航続+4WDでSUV本来の使い勝手をキープ
- 300万円台前半スタートなら補助金後にBYD勢とも正面対決
- デュアルモーターのAWDモデルは雪国ユーザー待望
- 価格発表と日本仕様の詳細は今夏の正式リリースを待ちましょう!
スズキ eビターラは「手頃な価格でEVライフを始めたいが、走破性や質感も妥協したくない」というユーザーにジャストフィットしそうです。当ブログでも最新情報が入り次第、『mo-gmo.com』に随時アップします。さらに詳しい技術情報については、スズキ eビターラのバッテリー技術と充電性能の詳細解説もご覧ください。
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