
オルカン ロシア除外が2022年3月に実施されてから約2年。新NISA時代の投資家にとって、この出来事は地政学リスクと世界分散投資の重要性を学ぶ貴重な教訓となりました。
1. オルカン ロシア除外はいつ起きた?具体的な経緯と影響
- 2022年3月2日──指数会社のMSCIとFTSE Russellが「ロシアは投資不可能」と判断し、主要株価指数からの除外を決定しました。ロシアによるウクライナ侵攻を受け、世界の機関投資家が一斉に売買停止・制裁へ動いたためです。(rousin-partners.com)
- 2022年3月14日──オルカンを運用する三菱UFJアセットマネジメント(旧:三菱UFJ国際投信)は、組入れていたロシア株式を”評価価格ゼロ”とし、実質的にファンドからの除外を表明しました。(show-investment.com)
インデックスファンドは「指数が変われば、ファンドも同じく変わる」——パッシブ運用の鉄則です。今回はロシアそのものではなく、指数側が先にロシアを切り離したことがトリガーになりました。
2. オルカン保有者への実際のインパクトは?
時点 | ロシア株の組入比率* | 基準価額への理論影響 |
---|---|---|
2022年2月末 | 約0.06 % | 1,000円あたり 0.6円 |
2022年3月14日~ | 0 %(評価ゼロ) | 実質影響なし |
*三菱UFJ AM公表資料より。(show-investment.com)
- 比率がもともと極小だったため、基準価額(NAV)にほぼ目立つ動きはありませんでした。
- ロシア株の「回復があれば再評価する余地」は残されていますが、再組入の時期・条件は未定です。
3. オルカン ロシア除外から学ぶ3つの投資教訓
- 地政学リスクは”国単位の集中”で顕在化
— 個別国ファンドやコモディティETFでは、同じ事象で基準価額が大きく揺れました。 - インデックス=安全ではないが、”世界分散”はダメージを薄める防波堤
— 0.06 %がゼロになっても体感できないレベルで済んだのは、約50か国に広がる超分散の恩恵です。 - パッシブ運用は”受動的”でも、方針変更は意外と速い
— MSCIの決定⇒各運用会社の対応まで10日足らず。柔軟さという意味ではアクティブより早いケースもあります。
オルカン ロシア除外の経験は、世界分散投資の重要性を改めて証明しました。詳しい分散投資の基本については、オルカン投資の基礎知識と分散効果もご参照ください。
4. 新NISA投資家は何か対応が必要?
- オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)は つみたて投資枠・成長投資枠どちらでも購入可能。人気ランキングでも常に上位です。(みんかぶ(投資信託))
- 今回のロシア除外を理由に、新NISA口座を乗り換える必要は基本なし。むしろ「指数が素早くリスク資産を切り離す仕組みが働いた」ことは、新NISAで長期投資をするうえでプラス材料と見る専門家も多いです。
5. “オルカン1本派”でも覚えておきたいリスク管理
リスクの種類 | 具体例 | 現実的な対策 |
---|---|---|
地政学リスク | 戦争・制裁による取引停止 | 世界分散・定期見直し |
指数ルール変更 | ESG要件強化など | 目論見書・運用レポートを年1回確認 |
為替リスク | 円高局面で基準価額下落 | 長期投資+つみたてで時間分散 |
🔰 用語ミニ解説
インデックス(指数)…株価の平均を示す指標。MSCI ACWIは先進国+新興国ほぼ全体をカバーする。
パッシブ運用…指数と同じ動きを目指す運用方法。コストが低い一方、指数の変更はそのまま影響する。
6. まとめ
- 2022年3月、MSCIなどがロシア株を指数から完全除外。
- オルカンも追随し、ロシア株の評価額をゼロ⇒組入ゼロへ。
- 元々0.06 %程度の比率だったため、基準価額への影響はごく軽微。
- 世界分散型ファンドの強みと、指数ルール変更リスクを学ぶ好例に。
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長期投資は「知って、ほったらかす」スタンスが大切。今回のロシア除外も”ニュースを知ったら、あとは指数とファンドに任せる”で十分対応できます。オルカンで世界を丸ごと買いつつ、焦らずコツコツ続けていきましょう。