新型RAV4徹底解説：3つのスタイルと乗り心地改善の裏側
―CORE／ADVENTURE／GR SPORTの違い、シャシー改良、最新ソフトウェアまで完全網羅―
リード
2025年5月21日、トヨタは6代目となる新型RAV4を世界初公開しました。日本発売は「2025年度内」を予定。今回の特徴は、全車電動化（HEV／PHEV）、ソフトウェア基盤「Arene（アリーン）」の初採用、そして乗り心地と静粛性を底上げするボディ・サスペンションの改良です。さらに日本仕様では「CORE」「ADVENTURE」「GR SPORT」という3つのキャラクターが明確に分けられ、足まわりや装備にも顕著な差が設けられています。本記事では、先代（5代目・2018年～）からの進化点を整理しつつ、グレードごとの違いと乗り心地に効く技術を深掘りしていきます。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, トヨタ自動車WEBサイト, トヨタメディア)
1. 先代から何が変わった？主要アップデート早見表
| 項目 | 先代（5代目・XA50） | 新型（6代目・2025年） | ポイント |
|---|---|---|---|
| プラットフォーム | TNGA-GA-K | 改良TNGA-GA-K（高減衰接着剤を追加） | 微小振動低減・取付剛性向上で乗り心地向上。(トヨタメディア, webCG) |
| パワートレイン | ガソリン／HEV／PHEV | HEV／PHEVのみ | 純ガソリン廃止、電動化に一本化。(自動車情報誌「ベストカー」, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト) |
| ソフトウェア | 従来型MM＋TSS 2.x | Arene初採用／TSS 4.0 | OTA対応・音声応答高速化・安全支援強化。(Toyota USA Newsroom, Woven by Toyota, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト) |
| サスペンション | 前：ストラット／後：マルチリンク | 形式同一／減衰・ブッシュ見直し | しなやかさと高入力時の収まり向上。(webCG, トヨタメディア) |
| グレード構成（日本） | X／G／Adventure／GR SPORT等 | CORE／ADVENTURE／GR SPORT | 用途別に性格を明確化。(トヨタ自動車WEBサイト, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト) |
| 価格帯（予想） | 323万～600万円台（現行） | 390万～630万円程度と予想 | 電動化でベース価格上昇見込み。(価格.comニュース, 自動車情報誌「ベストカー」) |
表内の価格は現時点での有力予想です。公式価格発表後に更新してください。(価格.comニュース, 自動車情報誌「ベストカー」)
2. 3つのスタイル（日本仕様）のキャラクターと装備差
2-1. 全体像を俯瞰する
| スタイル | パワートレイン | 駆動方式 | 主要装備／特徴 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|
| CORE | HEV／PHEV | E-Four（電動4WD）想定｜一部FWDは海外のみ | 都会志向の洗練デザイン、標準車高、17〜20インチホイール | 街乗り中心・価格と燃費のバランス重視 |
| ADVENTURE | HEV（日本サイトで確認） | E-Four | ラギッド感強調、専用アーチモール、（海外WoodlandはATタイヤ＆リフトアップ） | キャンプや悪路、牽引を想定する人 |
| GR SPORT | PHEV専用 | E-Four | +20mmワイドトレッド、専用サス／EPS、20インチ専用アルミ、赤キャリパー | ワインディングも楽しみたい走り重視派 |
日本公式ティザーではCORE/ADVENTURE/GR SPORTの寸法・パワートレイン種別が明示されています（写真はすべてプロトタイプ）。(トヨタ自動車WEBサイト, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, 自動車情報誌「ベストカー」)
2-2. 各スタイルを深掘り
CORE（コア）
- デザイン：同色グリル＋立体的バンパー一体造形で”都会的タフさ”。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
- 足まわり：標準減衰チューニング。快適性優先のダンパー設定。(webCG)
- パワートレイン：HEV中心、PHEVも選択可（日本想定／海外はFWD HEVも設定）。(自動車情報誌「ベストカー」, トヨタ自動車WEBサイト)
ADVENTURE（アドベンチャー）
- デザイン：大型縦グリル＋ワイドトレッド化、モールでラギッド感強調。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, トヨタ自動車WEBサイト)
- 足まわり：海外Woodland相当はATタイヤやリフトアップ仕様（日本の正式数値は今後判明）。(toyota.com, レスポンス（Response.jp）)
- 装備：ルーフレール／ヒッチメンバーなどアウトドア用途を意識。(レスポンス（Response.jp）)
GR SPORT（ジーアール・スポーツ）
- サスペンション：＋20mmワイドトレッド、専用スプリング＆ダンパー＆EPS制御。ロール初期を抑え、応答性を高める。(自動車情報誌「ベストカー」)
- ブレーキ／ホイール：赤キャリパー、20インチ専用アルミ。(自動車情報誌「ベストカー」)
- パワートレイン：PHEV専用。高出力モーターと大容量電池で走行性能とEV航続距離を両立させる。(自動車情報誌「ベストカー」, トヨタ自動車WEBサイト)
3. 乗り心地・静粛性を高めた”足と骨格”の改良点
3-1. 高減衰接着剤でボディ自体が”ダンパー”に
新型RAV4は、従来の構造用接着剤に加えて高減衰タイプの接着剤を採用。これによりパネル間で微小振動を熱エネルギーとして吸収し、サスペンション取付部の剛性を確保しながら細かなザラつきを遮断します。結果、突き上げ感を減らしつつ、ステアリング入力に対する応答性も向上。(トヨタメディア, webCG)
3-2. ダンパー・ブッシュの再設定
形式は「前：マクファーソンストラット／後：マルチリンク」を継承しますが、減衰力カーブとブッシュ硬度を全面見直し。レクサス系で培った高入力域の減衰技術を活かし、段差越えの収まりと直進時の微振動カットを両立させています（推測要素含むが、公式資料に「減衰最適化」「微振動低減」記載）。(webCG, トヨタメディア)
3-3. タイヤ＆トレッド差でキャラ付け
- GR SPORTは+20mmワイドトレッド化＋専用サマータイヤで応答性を強化。(自動車情報誌「ベストカー」)
- ADVENTURE（海外Woodland相当）はATタイヤで悪路グリップと接地感を重視。(toyota.com)
4. パワートレイン：第6世代PHEV／改良型HEV
| 項目 | HEV | PHEV |
|---|---|---|
| システム世代 | 第5世代相当（改良型） | 第6世代ハイブリッドシステム |
| モーター出力 | 向上（数値未公表） | 12％向上（海外向け資料より） |
| EV航続距離 | ― | 約150km（従来95km→大幅延長） |
| 充電 | 走行＆回生充電 | AC 11kW／DC急速（約30分で80％との報道） |
| 駆動 | FWD／E-Four（市場により） | 全車E-Four |
PHEVの具体スペックは地域差・最終仕様で変わる可能性があるため、正式数値発表後に更新を推奨します。(クルマ好きのブログ, Toyota USA Newsroom, Woven by Toyota)
5. ソフトウェア＆安全装備：Arene × TSS 4.0
- Arene初搭載：音声エージェントやセンターディスプレイUIをArene SDKで実装し、応答速度向上・カスタマイズ性を拡大。OTAで機能拡張も視野に。(Woven by Toyota, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
- Toyota Safety Sense 4.0（TSS 4.0）：新ハードウェアで検知性能を向上し、レーンチェンジアシストや駐車支援など高度化（詳細は発売時に公表予定）。(Toyota USA Newsroom, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
6. 価格・発売スケジュール（現状）
- 日本発売：2025年度内（＝2026年3月末まで）予定。正式な発売日・価格は今夏以降発表見込み。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, トヨタ自動車WEBサイト)
- 価格帯予想：390万～630万円（HEV下限／PHEV上限）という報道が多数。正式決定まで「予想」と明記を。(価格.comニュース, 自動車情報誌「ベストカー」)
- 北米／欧州など：2025年末～2026年初頭に順次導入との報道。地域仕様によってFWD設定やSE/XSEなどのグレード名が異なる。(Toyota USA Newsroom, toyota.com)
7. どのグレードを選ぶ？用途別おすすめ
- 街乗り中心＋ランニングコスト重視：CORE HEV（日本）。燃費と価格バランスが最良。(トヨタ自動車WEBサイト, 自動車情報誌「ベストカー」)
- アウトドア・牽引・悪路走行が多い：ADVENTURE（HEV AWD）。ルーフレールやヒッチ装備、グリップ志向の足まわり。(レスポンス（Response.jp）, toyota.com)
- 走り＋EV通勤もしたい：GR SPORT PHEV。高出力＆ワイドトレッドでハンドリング重視、日常はEVで静かに。(自動車情報誌「ベストカー」, トヨタ自動車WEBサイト)
- 北米で上質装備重視：Limited（海外）。12.9インチ級大型ディスプレイ、合成革内装など快適性重視（日本展開は未確認）。(Toyota USA Newsroom, toyota.com)
8. FAQ（よくある疑問）
Q. ガソリンモデルは本当に無くなるの？
A. 公式発表・主要媒体ともに「全車電動（HEV／PHEV）」と報じています。純ガソリンは廃止の見込みです。(自動車情報誌「ベストカー」, トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
Q. Areneで何ができるようになる？
A. 音声認識の高速化、ホーム画面カスタム、将来的なOTA機能拡張など。安全分野（TSS 4.0）もArene上で動作。(Woven by Toyota, Toyota USA Newsroom)
Q. 乗り心地は本当に良くなったの？
A. 高減衰接着剤や減衰見直しで微振動低減を狙ったと公式資料が明記。ワイドトレッド／専用ダンパーのGR SPORTなどキャラ別チューニングも効いています。(トヨタメディア, 自動車情報誌「ベストカー」)
Q. 価格はいつ確定する？
A. 夏頃に詳細発表との見方が多いですが、公式未発表。続報を待ちましょう。(トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, 価格.comニュース)
まとめ
新型RAV4は「電動化」「ソフトウェア化」「キャラクター分化」の3本柱で再構築されました。構造用接着剤の高減衰化やサスペンション再設定など、見えない部分の改良が乗り心地に直結。さらにAreneやTSS 4.0で”走り以外”の価値も進化しています。今後の正式価格・装備表の公開とともに、あなたの用途に最適な一台を見極める材料も揃っていくでしょう。
本記事は2025年7月28日時点の公開情報・各種報道を基に構成しています。正式発表後に数値・装備内容が変更される可能性があります。最新情報が入り次第アップデートします。 (トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト, トヨタ自動車WEBサイト, 価格.comニュース, トヨタメディア, Woven by Toyota, 自動車情報誌「ベストカー」, webCG)
