
収納依存による片付けの失敗、実は日本の家庭に眠る不用品の総額は37兆円。こんにちは、もちくんです。
今日は、私が何年も抜け出せなかった「収納&不用品増殖ループ」を、体験談+データ+心理学+お金のシミュレーションで徹底分解します。
先に結論から。
- 「片づけたい→収納を増やす」は対症療法。根治はモノの総量に手を付けない限りムリ。
- 収納を増やすほど余白を埋めたくなる心理が働き、買い足し→散らかる→また収納の永久機関が始動。
- 家に眠る”売れる不用品”は推計37兆円超(1世帯あたり約70万円)。現金化できる資産です。(NLI Research Institute)
- さらに日本のトランクルーム市場は拡大傾向。=「家に入りきらないモノ」をお金を払って保管する人が増えている。(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)
- 散らかった家はストレスホルモン(コルチゾール)の悪化と関連する研究も。心身のコストも見逃せません。(celf.ucla.edu)
「うちもやばいかも…」と感じたら、今日の記事はきっと刺さります。では本編いきましょう。
1. 収納依存と片付けの悪循環:不用品増殖ループはこう進む
- 部屋が散らかる
- 「収納が足りない」と思い、新しい棚・ケース・ボックスを購入
- できた余白が気になり、埋めるモノを買ってしまう
- 再び溢れる → 収納を追加
- モノが増えすぎ、引っ越し/広い家/トランクルームなどの固定費まで上がる
最終形は、「モノのために稼ぎ、モノのために家賃や保管料を払い、モノのために人生を使う」状態。…地獄です。
2. 私の失敗談:収納依存で片付けに失敗し続けた数年間
一人暮らし時代の私は万年・床可視率30%。
原因はシンプルで、モノが多すぎた。でも当時は「収納が足りないせい」と勘違いし、収納依存による片付け失敗のパターンにはまり、ニトリやIKEAを毎月パトロール。
棚・引き出し・カラボ・衣装ケース……増やすたびに部屋は「一瞬」だけ整う。でも1か月後には元通り。
さらに、「空いたスペース」にピッタリのボックスを買い、そこに入れるための小物を買い……収納が増えるほど散らかるという逆転現象。
気づけば収納家具だけで年数万円。だけど部屋はちっとも広くならない。今思えば、完全に「収納依存」が片付けを妨げていたのです。
3. データで見る「モノが多い国」のリアル
- 家には売ればお金になる“かくれ資産”が眠っています。調査では、日本の家庭内不用品の推計価値が総額37兆円、1世帯あたり約70万円。つまりタンスや押入れに”現金”が眠っている計算です。(NLI Research Institute)
- 入りきらないモノを保管するトランクルーム市場は伸長中。2022年の市場規模は747億円、2030年には1,123億円規模の見通しという業界リリースも。(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)
- 直近の別の調査でも、屋内型だけで2019年338億円→2025年577億円予測と右肩上がり。モノが増え、保管を有料化する人が増えています。(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)
- 散らかった家はコルチゾール(日内リズムの悪化)と統計的に関連する研究があり、特に妻側で顕著とされました。片づかない空間が慢性ストレスの土壌になりうる点は要注意。(celf.ucla.edu)
つまり:モノが多い=お金と心が削られやすい。より詳しい片付けのコツについては、収納依存を克服する片付け術の詳細解説もご参照ください。
4. なぜ収納依存は片付けを悪化させるのか?(心理のしくみ)
① 余白埋め本能(完結欲求)
空いたスペースを見ると埋めたくなる人間の性質。新しい棚や引き出しは「埋める宿題」を生みます。
② 現状維持バイアス
変えるより今のやり方を続けるほうがラク。なので、捨てるより”しまう”を選びがち。(jumonji-u.ac.jp)
③ サンクコスト効果
高かった物、まだ使える物を「もったいない」と手放せない心理。結果、死蔵品の保管コストを払い続けることに。(Asana, jumonji-u.ac.jp)
④ 保有効果(エンダウメント効果)
「自分の持ち物」は客観価値より高く感じやすい。だから売る金額が低く見えて手放せない。(jumonji-u.ac.jp)
この4つが合体すると、“攻めの買い足し+守りの温存”でモノ総量が増殖します。収納を増やすほど、です。収納依存と片付けの心理学的メカニズムについても詳しく解説しています。
5. 収納依存による片付け失敗のお金の正体を数式で見える化
(A) 毎年ちょこちょこ収納を買い足すケース
- 収納家具:年3回 × 1万円=3万円
- 収納に合わせて小物・雑貨購入:年2万円
- 合計:年5万円
20年で100万円。もしこの5万円を年5%で積立したら…
将来価値 ≒ 5万円 × [((1.05)^20 − 1)/0.05] ≒ 約165万円。
→ 収納依存 = 見えない”投資機会の損失”。
(B) トランクルームを使い続けるケース(目安)
屋内型の相場は月6,000〜23,000円程度(サイズ・立地で大きく変動)。1畳前後だと月1万前後も珍しくない。(kurasul || クラスル, 株式会社アウィール)
- 月1万円 × 5年 = 60万円(+初期費・更新料など)
- 月1.5万円 × 10年 = 180万円
「置くだけで毎月自動で出ていく」固定費は、本来なら資産の雪だるまに回せたはずのお金です。
(C) 「広い家」に引っ越すコスト(考え方)
家賃は地域や築年・駅距離で大きく変動します。“1㎡あたり家賃”で考えると、わずかな増床でも月数千〜数万円の固定費上振れは普通。保管目的で住居コストを上げるのは、投資効率が悪いことが多い(詳細相場は地域次第)。
6. 収納依存を断ち切って片付けるとメンタルも戻る理由
家が”未完”で”モノだらけ”だと、ストレスホルモンの悪化と関連する研究(Saxbe & Repetti, 2010)。家が整って落ち着くと、日内コルチゾールが素直に下がりやすいことが示唆されました。片づけは単なる見た目の話ではなく、回復の場所を取り戻す行為でもあるのです。(celf.ucla.edu)
7. 実録:私が抜け出せた”分岐点”
- 棚卸し:家中のモノをカテゴリ別に全部出し、「使っていない」を見える化。
- 売却→投資:メルカリ/買取で資金化→新NISA積立に自動で回す流れを一本化。
- 収納を減らす:収納家具を“1つ捨てる”と、モノの総量が自動的に減る。
- “余白”を空白のまま残す練習:埋めない勇気。
- ルール:「入れる前に2つ出す」「”買う前に未来価格”で考える」。
結果、収納購入の習慣そのものが消滅。部屋はスッキリし、家賃・保管費の上振れリスクも断ち切れました。
8. いますぐ抜け出す「6ステップ・プロトコル」
STEP1|総量を数える(30分)
- 服/ガジェット/紙類/趣味の道具……1ジャンルずつ全部出す。
- 「1年使っていない」→黄色信号、2年→赤信号。
STEP2|“核”を決める
- 「本当に使う/自分を上げる」お気に入りだけ残す(各カテゴリ上位20%目安)。
STEP3|収納を減らす
- 思い切って収納家具を1つ手放す。物理的な上限を下げるのが最強です。
STEP4|売却→自動積立の配線をつくる
- フリマ or 買取→口座→新NISAの自動積立(月1,000円からでOK)。
※投資の具体はオールカントリー/S&P500の低コスト投信などの王道から。関連の考え方は mo-gmo.com の新NISA記事も参考に。
STEP5|“未来価格”で意思決定
- 10,000円の買い物=20年後 約26,500円(年5%複利)。未来の自分と相談してから買う。
STEP6|余白を楽しむ練習
- 空いた棚・床・壁に何も置かない日をつくる。
- 3日後も「やっぱり必要なし」なら、その収納自体が不要のサイン。
9. 自分の状況を測る:セルフ診断(12問)
5つ以上当てはまれば、増殖ループの可能性大。
- 収納家具を年1回以上買っている
- 「とりあえず入れた」引き出し/箱が家に3つ以上
- 3か月以上触っていない収納スペースがある
- 引っ越し見積もりがいつも高い
- 「もったいない」で捨てられない
- 収納を増やしたのに片づかない
- フリマアプリの出品が面倒で放置
- 似たモノが3つ以上ある(ケーブル/タッパーなど)
- 「空きスペースがあると不安」
- トランクルーム契約を継続更新している
- 収納を買って満足してしまう
- 家に帰ると気が重い
10. ケース別:お金のインパクトをシミュレーション
ケースA|「収納を毎年ちょい足し」
- 年5万円 × 20年 = 100万円
- 投資に回すと約165万円(年5%)に。差は65万円+心理的軽さ。
ケースB|「トランクルーム1畳・月1.2万円」で10年
- 支出合計:144万円(+初期費用/更新費)
- 家に置けば0円、売れば現金化。預ける理由は何か?を自問。
※屋内型の一般的な相場感は月6,000〜23,000円。地域・階数・空調で上下。(kurasul || クラスル)
ケースC|「トランク+広い家」併用
- 家賃は1㎡あたりでみると、少しの増床でも月数千〜数万円上がりがち。保管のための増床は、投資効率が低いことが多い(相場は地域次第・要検討)。
重要なのは、「保管=価値を生むのか?」という視点。使わないモノは、“負債”になりやすい。
11. 科学で後押し:散らかり→ストレスの経路
- 住環境を”未完・散らかった”と感じるほど、日内コルチゾールが悪化(妻側で顕著)という研究。(celf.ucla.edu)
- コルチゾールはストレス反応に関わるホルモン。慢性化は心身の不調につながるので、「片づけ=メンタル投資」と考えてOK。(公益社団法人日本心理学会, J-STAGE)
12. 片づけを資産形成に直結させるコツ
- 売却の”定時”をつくる:月末は”出品日”。
- カテゴリ上限ルール:Tシャツは30枚まで、ケーブルは各規格2本までなど。
- “買う前に2つ出す”:入れるより先に出す。
- 買取とフリマの使い分け:
- 高額・人気・現行品:フリマで写真&説明ガチる
- 重い/嵩張る/低単価:買取で手間コスト最小化
- 新NISAに自動で流す配線:売れた入金→自動積立(月1,000円から)。
- 積立テーマは mo-gmo.com の新NISA関連記事もどうぞ(例:「オルカン 新NISAで資産形成!」「5ファクターモデル 新NISAで資産を最大化」 など)。
13. 30日ブートキャンプ:家と財布を軽くする
Day1–3:全部出し→数える
- まずは机の引き出し1つから。成功体験を作る。
Day4–7:”核”を残す
- 各カテゴリ上位20%だけを”残す箱”へ。
Day8–12:売却5連投
- 5品連続で出品。写真は明るく、サイズ実測、欠点も正直に。
Day13–15:収納−1
- 収納家具を1つ手放す。ここがターニングポイント。
Day16–20:自動積立ON
- 新NISAで月1,000円からスタート。増額は四半期ごとに。
Day21–30:余白を残す訓練
- 空き棚・空き床をそのままにしておく日を3回。
- 最終日に総量の再カウントと、積立スナップショットを保存。
14. よくある質問(Q&A)
Q1. 収納を増やさないと片づけが進みません。
A. 一時的には進んだように見えますが、余白埋めの反動で戻りやすい。まず総量を削るのが王道です。
Q2. トランクルームはダメ?
A. 一時退避として期限付きで使うのは現実解。ただし長期固定費になった瞬間、その分の機会損失が発生します。相場は屋内型で月6,000〜23,000円程度(立地・広さで上下)。(kurasul || クラスル)
Q3. 「もったいない」で捨てられない…
A. それは保有効果+サンクコスト。未来の使用回数で判断し、売却して投資に変えるのが理にかないます。(jumonji-u.ac.jp)
Q4. 家族が片づけに非協力的
A. 自分のテリトリーから着手。効果を見せるのが一番説得力あり。「収納−1」を見せると雰囲気が変わります。
15. まとめ:収納に頼らず、総量に向き合う。それだけで人生が軽くなる
- 片づかない原因は収納不足ではなく、モノ過多。
- 収納を増やすほど余白埋めが起き、買い足し→保管費→家賃まで上がる。
- 家の不用品は“かくれ資産”。現金化して新NISAの自動積立へ流す。(NLI Research Institute)
- 「収納−1」+「未来価格で買う」——この2つで、お金も心も取り戻せます。
- まずは引き出し1つ、今日やってみましょう。
参考・根拠リンク(主要ソース)
- NLIリサーチ:家庭内の”かくれ資産”は推計37兆円、1世帯あたり約70万円。(NLI Research Institute)
- トランクルーム市場:2022年747億円、2030年1,123億円見通し(PRTIMES)。(プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES)
- 屋内型トランクルームの料金相場:月6,000〜23,000円などの目安。(kurasul || クラスル, 株式会社アウィール)
- 散らかりとコルチゾール:Saxbe & Repetti (2010) No Place Like Home。(celf.ucla.edu)
- ストレスホルモンの基礎(日本心理学会・J-Stage)。(公益社団法人日本心理学会, J-STAGE)
関連読み物(内部リンク)
(新NISAの始め方/増額ステップなど、片づけで生まれた余剰を資産化する導線づくりに)
- 5ファクターモデルで新NISAを最大化(mo-gmo.com 内)
- オルカンで新NISA資産形成(mo-gmo.com 内)
- 小型株・バリュー株の使い分け(mo-gmo.com 内)
※検索:mo-gmo.com + NISA で関連記事が複数ヒットします。(モグモブログ)
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PS. 収納依存による片付けの失敗から抜け出すには、”収納を増やす”のを一旦やめて、「収納−1」から始めてみてください。
3日後、床が広がった分だけ、心と未来の選択肢が広がっています。収納依存を断ち切った片付けこそが、真の豊かさへの第一歩です。