新NISAで資産形成を成功させる方法は、いかに手数料を抑えるかにかかっている

新NISA オールカントリー投資は、低コストで確実な資産形成を実現する最適解です。本記事では、Carhart (1997)の研究結果をもとに、なぜeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)1本への集中投資が賢明な選択なのかを、実例とデータで徹底解説します。

1. イントロ:新NISA オールカントリー戦略で去年のスターは今年も輝く?

結論先取り
Carhart (1997) の検証でわかったのは「α(超過リターン)はほとんど持続しない」という冷厳な事実。だから私は eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)1本に全力投資する”オールカントリー教徒(笑)”です。


2. 新NISA オールカントリー投資を支える理論 ― Carhart (1997)の4ファクター分析

ファクター意味なぜ重要?
市場(MKT)株式全体の動きすべての株に共通
サイズ(SMB)小型株の上乗せ「小型株効果」
バリュー(HML)割安株の上乗せ「バリュー効果」
モメンタム(MOM)直近勝ち組が伸びる人間の”追随バイアス”を定量化

カーハートは過去1年リターン上位10%ファンドでも、4ファクター調整後のαは月0.22%に縮小し、翌年には統計的に消滅することを示しました。

→ 要するに「モメンタムで光った成績も、コストで雲散霧消」


3. 新NISA オールカントリーで”確実なマイナス”=手数料を制す

カーハートが発見したわずかなα(年率約2.6 %)は、この手数料差だけで半分以上が蒸発する計算です。新NISA オールカントリー投資なら、この手数料負担を最小限に抑えることができます。

新NISA オールカントリー投資の手数料比較グラフ


4. 新NISA オールカントリーで”コスト無双”が加速

年間上限非課税期間
つみたて投資枠120 万円無期限
成長投資枠240 万円無期限
合計360 万円無期限/総額1,800 万円まで

非課税+低コストを”永久”で享受できる制度設計は、新NISA オールカントリー投資にとってまさにチート級。年間360万円の枠を最大限活用することで、長期的な資産形成が加速します。

新NISA制度の詳細については、新NISA オールカントリー投資の始め方完全ガイドもご参照ください。


5. “友人Aさん”の実話:スター・ファンドに飛び乗った結末

2023年春

  • TVで話題のテクノロジー特化型アクティブファンドに300万円一括投資
  • 手数料 1.8 %、前年リターン +35 %

2025年夏(いま)

  • トータルリターン −4 %(市場平均は +16 %)
  • 「手数料込みで勝てると思ってた…」と肩を落とすAさん

カーハート論文を紹介すると、「それ、もっと早く言ってよ…」とため息。“去年の王者”は今年の凡人——統計が示すパターンは個人の現実にも容赦なく襲い掛かります。


6. 新NISA オールカントリー投資のコスト差で見る20年後シナリオ(毎月5万円積立)

シナリオ実質年リターン20年後評価額*
“奇跡のα1 %が続く”アクティブ(手数料1.6 %)5.5 %約2,180万円
オルカン(手数料0.058 %)5.94 %約2,300万円

*税ゼロ・複利計算。αが消えれば差はさらに拡大。

教訓“続くかわからないプラス”より”確実に削れるマイナス”を選ぶ方が勝率は高い。新NISA オールカントリー投資はこの原則を最も効率的に実践できる手段です。

新NISA オールカントリー投資の20年後シミュレーション


7. それでもαを狙いたい? ─ 3つのセルフルール

  1. ポートフォリオ上限20 %:残り80 %で資産形成を堅守
  2. 半年ごとに成果判定:αが消えたら即撤退
  3. 高金利ローン優先返済:投資余力はクラウドローンで金利比較 → 浮いた利息をインデックスへ
    最安金利を試算する

8. まとめ:新NISA オールカントリー投資の宣言

  • 私の新NISA口座はオルカン1本。新NISA オールカントリー投資で世界経済という”全教科セット”が2科目受験より強いと信じています。
  • カーハートの示す統計×新NISAの設計=低コスト長期投資の勝率アップ
  • “α追い”は趣味の範囲で。コスト削減こそ最大の必勝法——これが新NISA オールカントリー投資の極意です。

新NISA オールカントリー投資の実践方法については、新NISA オールカントリー積立投資の最適化テクニックでさらに詳しく解説しています。


参考文献・リンク

  • Carhart, M.M. “Persistence in Mutual Fund Performance,” The Journal of Finance, 1997.
  • 楽天証券『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』 (楽天証券)
  • 楽天証券『eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)』 (楽天証券)
  • 金融庁「新しいNISA制度」解説資料
  • SpaceshipEarth「アクティブファンドの平均信託報酬は1.6 %」 (スペースシップ・アース)

免責:本記事は情報提供を目的とし、特定商品の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資判断は読者ご自身の責任でお願いします。

もちくん

ガジェットと車とお酒が好きなサラリーマン。

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